ついに聴いた

 どや! という感じはない


 強調感がない。結構な音量で聴いている、そう音像はリアルサイズに近い。それでも静寂感のある、ステージに綺麗に広がる響きの自然さ。楽器の出す強くエネルギッシュな響きも、固まらず、綺麗に空間に拡散される。押さえ込まれて頭打ちになる気配はない。
 朗々と鳴りわたる。バンドネオンのボタン操作の音が時にあまりにもくっきり聞こえたりもして、へぇ、と感心する。
 CDとまだ比較はしていないが、こちらはすっぴん美人という印象で、何もしなくても潤いも艶もある初々しい儚さがある。化粧品の匂いがまったくしない、淡く上品な官能性のある体臭のようなものが微かに漂っているような……
 演奏された空間の空気感まで情報として記録、再生されているということを生々しく実感できる。USB-DACをグレードアップしてみようか……






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