PARIS Concert

 この1枚のために


 ただひたすら、この1枚のためにバランスを追い込んだ。最先端フルレンジの物理特性の良さが感じられる。物性音、歪感を極限まで取り除いた結果だが上澄的、蜃気楼的な、過度にフラジャイルな響きではない。ピアノの実体感、響きの強さは保たれている。オーバーシュートしてエッジが張ったり金属的にギラついたりせず、アタックの瞬発力を明示しつつ、闇に吸い込まれていく長い余韻が儚くひいていく。


 こうなると、不意にオーディオ耳が刺激されて、コントロール系を手持ちの中からアップグレードしてみたくなった。




コメント