続)イコライザー研究

 イコライザー研究(5)

 わたしは、部屋の中で最も低音が下まで延び、かつ音圧的に高くなるリスニング・ポイントを探しだした。その結果、スピーカーから再生される低域の音圧を下げることが可能となりシステムにかかる負担を軽くしS/Nを上げ、また近隣への低音の抜けを予防している。


 通常の日本家屋の場合、低域がもり上がって箱なり感や、過度の膨らみが被ってきて腰高で重量感を欠くつまらないサウンドになりがちだ。

 ルームアコースティックを整える、という意味から膨らみすぎる帯域をカットしてあげるだけで、重低音域のずっしり腹に沁みるサウンドを引き出すための準備が整う。


 耳につきやすい 1kHz,  2kHz,  3kHz,  4kHz,  8kHz,  12kHz 前後をカットするだけで随分聴きやすくなる。


 人間の耳は3kHz あたりの感度が高いのでなだらかにディップを作っておくと、コンサート会場で聴ける自然な響きが得やすい。フラットにしてしまうと、カンカン、キンキンした中域が突っ張った、やかましいサウンドになりがちだ。

イコライザーのタイプ別、フィルターの特性の違い 


 左からノッチフィルター、幅(Q)を狭くしたPEQ、GEQ、そしてバンドパスフィルター。さらにはローパス、ハイパスフィルターを適宜組み合わせる。


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