JBL4343

 念のため😂



 忘れていたスピーカー端子のクリーニング。接点復活剤を含浸させたつま楊枝を、例のあの小さな穴にケーブルをつなぐ要領で挟み、回転させる。無理な力をかけると折れてしまうので端子を押して挟む力を加減してあげる。

 楊枝は真っ黒に。


 で、これを聴いてみた。うわぁぁ〜っ、と唸る。JBL43シリーズが最も苦手としたピアノ協奏曲。ピアノを立てれば弦がうるさくなり弦を自然に、と追い込むとピアノが丸くなりすぎて、と悪戦苦闘したものだ。

 ところが───大音量で、このリアルな、演奏会場の展開。全くうるさくない。グリモーのタッチが、くっきり鮮明に浮かび上がる。円熟の38歳。


 こちらは、テクニック的な運動神経が最高の状態にあったと思える30歳での録音。超高速回転する指は肉眼では見えない、そんな印象で……

 当時はテクニックをひけらかしている、どう、真似できないでしょう? やれるもんならやってみて、みたいな感じで嫌だという発言を聞いたことがあった。別にあなたが劣等感を感じる必要はないんじゃない? と思ったが何も言わなかった。

 天才が、ピアノを弾くことが楽しくて、楽しくて仕方なく、嬉々として弾いているだけなのだ。とはいえ、幼少時からの過酷な練習があっての、という但し書きはつくだろうけど……

 さて、そろそろU氏をお迎えに行こうかな。





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