ホッとする瞬間

 疲れきって帰宅した18:35


 赤いパワー・スイッチを押して、このグリーンのイルミネーションが静かに点灯するたびに、いまだにハッとさせられる。不思議だ。まだ10代だった頃に、初めて目にしたこの世界、この雰囲気……    その刷り込み効果なのだろう。艶の乗った濃厚な響きも、本能の領野に染み込んでいたようだ。

 スピーカーでもアンプでも、そのサウンドの真実を聴くためには余計なマスキング要素を排除する必要がある。そのことを、現実のリアルなサウンドを通して教えて下さったのが菅野沖彦先生だった。ハイエンドの立派なスピーカーやアンプを、立派なケーブルで繋いで、オーディオ・マニア御用達のカルト的『使いこなし』を駆使したところでファナティックなサウンドにしかならない、という厳しい現実だ。『超弩級』と言われる1000万円を超えるパワーアンプでドライブしても、『変な音』しかしない。プロの世界では当たり前の『コントロール』を忌避するコンシュマー・アマチュア・オーディオの世界で跋扈するマニア、オタクはもうどうでもいい。この後に及んで自分の子供にワクチンを打たせる親と同じ。🐑🐒でしかない。コントロール・レスのピュア・オーディオは幻想に過ぎない。



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