響きの温度感
バンドネオン、ほっとする響き
アナログLPを聴いていて感じる一番わかりやすい違いは音場の『雰囲気』だ。温かみがあるのに澄んでいて、サラッとした爽快感がある。寒色系の響きでも冷たく硬くならない。おそらくMcIntoshの個性故のことだろう。そして、音場の静寂性、定着感、粉っぽさのないしっとり感。
アシュケーナージ43歳、長男のヴォフカ20歳のときの親子共演、2台のピアノとパーカッションのためのソナタが含まれるレアな1枚。ショルティ、シカゴではなくロンドンフィルとのバルトークP−CON1番も素晴らしい。ショルティと先に2番、3番を録音していたがついに1番、という一つ結論めいた名演だと思う。
仄暗いバルトーク世界で剛直なピアノと鋭角的なパーカッションがダークに煌めく。ここでの響きには冷たさを感じるから不思議だ。バルトークマジックか。
頂いた久しぶりのモエシャンを飲みながら。
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